ピンクリボンのこと 2019.11.13 女優・生稲晃子さんにインタビュー。「普通に生きることが、最も尊い生き方」

生稲晃子さんは2011年に一度目の乳がんを手術。以降、再発・再手術し、さらに3度目の乳がんで全摘手術を受けました。2015年、ご自身のご病気を公表し、同じ乳がん患者さんに少しでも役に立てば、という思いで講演会などの活動を続けています。9月29日に開催されたピンクリボンシンポジウムへの登壇後、生稲さんにお話をうかがいました。

モモはじめましてモモです。
今日はおつかれさまでした!

生稲さんモモちゃん、かわいい〜!

写真左:モモ妹、写真右:生稲晃子さん

モモ生稲さんはモモのこと、
知っていましたか?

生稲さんもちろん、知っています!

モモちゃんに会って、
こうやってお話をするのは、はじめてですけど、
ピンクリボン活動でモモちゃんががんばっている姿は
ずっと見ていたので。

モモありがとうございます。
とってもうれしいです!

さて、本題の前に、
生稲さんに聞きたいことがあって。

生稲さんなんだろう?(笑)

モモ生稲さんは幼少期にサッカーチームに所属して、
全国優勝をしたという記事を目にしたんですけど…。
今もサッカーとの関わりはあるんですか?

生稲さん全国優勝ではないんですけど…。

モモあ、そうなんですね。
でも、サッカーをされていたなんてビックリです!

生稲さん小学校の時、
私は足がめちゃめちゃ早くって。
50メートル6秒8くらいだったかな。

学校の先生に、
試合の時だけでいいから出てくれないか」って。

モモすごいです!

足が速かった生稲さん

生稲さんだからサッカー部には所属していなかったけど、
ある大会に出て、それで準優勝だったかな。

だから私ががんばったわけではなく、
友だちがすごかったっていう…(笑)。

モモいえいえ、運動神経よかったんですね!
ちなみにその後もサッカーとの関わりは?

生稲さん全然ないですね(笑)。
でも、そんな過去があったものですから、
サッカーのJリーグが発足した時に、
感想を聞かせてください。
という取材を受けたことがあって、
今となっては懐かしいな、
っていうことを今思い出しました(笑)。

モモありがとうございます(笑)

では、今日のシンポジウムに参加されての
今のご感想をお聞かせください。

対談形式での講演の様子。左が高橋真理子さん、右が生稲晃子さん。

生稲さん普段の講演会では一人で話をすることが多いのですが、
今日は朝日新聞の科学コーディネーター
高橋真理子さんとの対談形式でした。

高橋さんがうまくリードしてくださったので、
すごくリラックスできたのと、
普段はあまり話さないことまで
お伝えすることができたと思っています。

モモそうなんですね。

生稲さんお客さまも真剣に聞いてくださっていて、
すごくいい雰囲気の中で
お話させていただくことができました。

モモ生稲さんは、再発や再手術、
全摘手術を乗り越えられてきました。

病気と向き合う姿に、
モモは感銘を受けます。
今は、どのような状態なんですか?

生稲さんまず、現在もホルモン療法を続けています。
薬はずっと毎日飲んでいるんですね。

5年で終わるかなって思っていたんですけど、
やはり再発を2回してしまったことにより、
おそらく10年近く薬を飲むことになる感じでいて。

モモそうなんですね。

生稲さんホルモン療法の影響か、
私自身は倦怠感が強く出てしまったり、
ホットフラッシュといって、
急に汗が出てきてしまったり、
というのは日々起きていて、だから今は治療の継続中。

まだまだ気持ちよく
がんとさよならした!
という感じでは、ないんです。

モモそんな中、こうやって、みなさんのために
講演活動などを続けられている生稲さんを、
モモは尊敬します。

生稲さんいえいえ、そんな。

講演活動を続けられている生稲さん

生稲さんただやはり家族が「普通」にしてくれている、
私自身も「普通」にしているってことが
すごく楽というか。そこは意識しています。

意識して「普通」に生活しようと。

モモ普通」、ですか?

生稲さん治療中ですから、
どうしても気持ちというのは、
ネガティブに向いてしまいがち。

でも「普通に生きていこう
ということを意識していると、
すごく楽にいられるんです。

モモなるほどですね。

生稲さん特別なことをせず、家族と一緒に、
日々を普通に暮らすというのが、
今の私にとっては一番よい
楽な生き方かなって思っていることです。

モモ大事な人と「普通」に生きる。
大切なことですね。

生稲さんあとは仕事。
ありがたいことに、子育てをしながらでも、
仕事を少しでも続けていられるという環境があり、
すごく自分にとってベストな状態だと思っています。

モモそういえば、
生稲さんの娘さんは中学2年生と伺いました。

でも、子育てって
腹がたつことも多いって言うじゃないですか。
そういう時は、どこの家庭にもあると思うんですが、
やはり娘さんを叱ったり、喧嘩なんかも普通に…。

もしかして…とおそるおそる聞くモモ

生稲さんはい、毎日怒っています!(笑)

モモやっぱり!

生稲さんモモちゃん、わかりますか?
うれしいです!(笑)

モモそこも「普通」なんですね。
ちょっと安心しました(笑)。

生稲さんそれ(怒ること)がイコール
普通になっちゃってますけどね(笑)。

テレビで虐待に関するニュースが多いですが、
次に捕まるのは私だ!」って思うくらい(笑)。

モモえ、そんなに!

生稲さんでも、最近は取っ組み合いになると、
だんだん私のほうが負けそうになってしまうので、
最近は言葉の言い合いに変わりつつあって(笑)。

そんな感じで日々子供とも戦ってますけども、
まあそれはそれで。

モモ取っ組み合い…。
生稲さんのイメージにないです。

生稲さんちょっと大げさに言いました(笑)。

お子さんとの暮らしを生き生きと語る生稲さん

生稲さんでも、どうしてもイライラはするんです。
年齢的にも更年期の年齢なんで。

あと、治療で女性ホルモンを減らしていっているので、
強く更年期の症状が出てしまう時期なのものですから。
いけないことだけど、イライラしてしまうとか、
そういう気持ちの波は、ものすごくあったりします。

モモそうなんですね。

生稲さんそういう時に、娘と気が合わないと、
爆発したくなってしまう。

でも、自分では、これは通過点だと思って。
子供の成長の通過点でもあり、
私のがんの闘病の通過点でもあり、って。

モモうんうん。

生稲さんまあ、そんな風に、普通に子供を
叱りながら日々暮らしています(笑)。

モモが構えるカメラに、ポーズをとるお茶目な生稲さん

モモ貴重なプライベートのお話、ありがとうございます!
でも、共感される方、多いと思います!

あと、闘病の中で心に残ったこと、
励みになったことなども
教えていただけますか?

生稲さん講演会をはじめ、
いろいろな場所で声をかけてくださる方がいて。

その中には乳がんの方もいらっしゃるし、
私よりももっと辛いだろうな
って思うご病気の方たちもいて。
そんなみなさんが私に、
励ましの言葉をかけてくださることがあるんですが、
それがものすごくうれしい。

モモみなさん優しいですね。

生稲さん変な言い方ですけど、仲間がいるんだ、
自分だけじゃないってことが、
すごい励みになるんですね。

モモモモもそう思います。

生稲さん私が発する言葉によって、
頑張ろうって思ってくれる人がいたら、
という思いで書いた本が、
右胸にありがとう そして さようなら』です。

たくさんのメッセージを発信する生稲さん

生稲さんその本の最後にも書いたかな、
私にはみなさんがいてくれる。
 みなさんには私がついている。

というような気持ちを、
いつも私は持って生きているので、
みなさんからの言葉というのが、
本当に頑張る励みなっています。

モモありがとうございます。

そして生稲さんの言葉も、
みなさんの励みになっていると思います。

生稲さんあとはママ友ですね。
公表してから、子どもが小学校一年生の時から
ずっと付き合ってきたママたちが、
気づかなくてごめんね」って言ってくれて。

隠していて申し訳ないという気持ちと、
ママ友との絆の強さを感じました。

モモそんなこともあったんですね。

生稲さん子ども同士は、
もう学校は変わってしまいました。
でも、子どもも親も、
ずっと付き合っていける友達ができたんだなって、
仲間ができたんだなって思いがあって。

そういうことも、
私にとってはすごくありがたいことです。

モモママ友との絆、嬉しいですね。

では改めまして、
ピンクリボン活動を通して、患者さんや、
そのご家族へのメッセージをお願いします。

生稲さんそうですね…。

私はこの病気を経験して、普通に生きることが、
最も尊い生き方なんだって学んだ気がするんですね。

人間って、どうしても年を経ていくと、
いろんな欲が出てきて。
もちろんその欲も生きる上ではとっても大切なもの。
でも、その欲を持つ前に、
今ある自分の全てに感謝をして、
普通に日々を送ることが一番大切なことなんだ
っていうことを教えてもらったような気がするんです。

モモ普通に日々を送ること…。

仲良く話をするモモと生稲さん

生稲さん病気になったら、
それはとても辛いけれども、
なるようにしかならないんです。
がんが急に消えるわけではないし。

だから、なるようにしかならない
という気持ちを持ちながら、
いつも平常心を保って、普通に穏やかに生きる。

その普通に感謝しながら、
日々生きることが一番の幸せであって、
がんにも打ち勝つパワーになるんじゃないのかな
って思っているんです。

モモありがとうございます。
ステキな考え方ですね。

生稲さんいろんな段階の方がいらっしゃって、
そういう風になかなか思えない人も
たくさんいらっしゃると思うので、
その気持ちはお察しします。

けれども、やっぱり、そんな中でも、
なるべく普通に生きていきましょう、
一緒にがんばりましょう、
ということを伝えたい気持ちが大きいですね。

モモはい、一緒にがんばりましょう!

生稲さん今あるものに感謝をして、という風に思ったのは、
自分の右胸を失って初めて思ったこと。

くよくよしても失ったものは戻ってこないわけで、
それよりも、私の体の中に今あるもの、
自分の持っているもの、
そういうものに感謝しながら
日々を生きるということを、
心がけることが大切なのかなって思っています。

モモ今日はご登壇直後のお忙しい中、
ステキな話を、本当にありがとうございました!

最後に恒例の記念写真

モモなびの更新情報をお届けします。

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